世界のデザイン賞の審査の特徴 - iFデザイン賞の事例
SYRINXは、世界的なデザイン賞で25の受賞実績を誇ります。
これまでの挑戦で得たデザイン賞の特徴について、ご紹介いたします。
デザイン賞は大きく2つ
プロダクトデザインに関連する賞は、大きく2つに分類されます。
実物審査がある賞と、実物審査がない賞です。実物審査がない場合、テキストや画像、動画のみで評価されます。
実物審査が行われるには、審査側にも広い会場の準備や審査員のスケジュール調整、製品の受領・返送など、多大な労力がかかります。しかし、素材感や手触り、重量感などは、実物に触れなければ伝わらない重要な要素です。
一般的に、格の高いデザイン賞ほど実物審査が行われ、受賞の難易度も上がります。
実物審査のある賞の例
- iFデザイン賞(ドイツ・世界三大アワード)
- レッドドットデザイン賞(ドイツ・世界三大アワード)
- IDEA賞(アメリカ・世界三大アワード)
- Germanデザイン賞(ドイツ)
- DFA賞(香港)
- おもてなしセレクション(日本)
- グッドデザイン賞(日本)
審査の透明性について
実物審査があるデザイン賞でも、審査プロセスがどのように行われているかは不明なことが多いです。
審査員の主観に左右されやすい面もあり、一度落選した場合、翌年に再挑戦しても結果が厳しいことがあります。
しかし、iFデザイン賞は特別な存在です。
この賞では、一次審査から最終審査までの各審査員のスコア、最終得点、受賞基準点が公開され、プロセスの透明性と客観性が確保されています。
iFデザイン賞の評価基準
下の画像は、Hitoe Fold AriaがiFデザイン賞を受賞した際のスコアカードです。
この賞は工業製品を主としていますが、Hitoe Fold Ariaはすべての評価項目で高い評価を受け、基準点を大きく上回りました。また、一次審査の段階で審査員による評価の違いも確認できます。
認知度の高いデザイン賞ほど、審査プロセスは透明であるべきですが、多くの賞ではその詳細が公開されず、落選の理由を知ることは困難です。
その点、iFデザイン賞の取り組みは非常に優れています。
また、おもてなしセレクションでは、選定員のコメントが提供され、審査の感想を直接知ることができるのも特徴です。